このところ、近所にあるブックオフに足を運ぶことが多くなりました。
先日見かけたのが「寺院消滅」
本書は、寺院にスポットを当てたドキュメンタリーで、日経ビジネスで連載された記事をまとめた書籍です。
本書によると約7万7000ある寺院のうちの2万が無住寺院で、宗教活動を停止している不活動寺院は2000カ寺以上だといいます。
「人口の衰退と、その生活の中でしか生きていけない宗教の現在」を取材された力作ですが、上記の数字は多いのでしょうか?少ないのでしょうか?それとも…当然なのでしょうか。
宗教の必要性についてはともかく、無住寺院はもっと多いのではないかというのが、私自身の感覚です。
例えば、首都圏を構成する埼玉県にある行田市の寺院。
新興宗教を除く在来仏教で、宗教法人として登録しているのは65ヶ寺あります。
うち代表役員が同一の寺院が12ヶ寺。
また、同一宗派で、姓が同じ寺院が5ヶ寺。
宗教法人としてご住職が確実にいると考えられるのは48ヶ寺となり、無住寺院の割合20000/77000=26%と、行田市の場合の割合12+5/65=26%は偶然ながら見事に一致します。
郊外とはいいながらも、首都圏に位置する行田市が、日本全国の平均と一致するものかどうか…
お住まいの市区町村での実態(宗教法人の登録状況)については、各県のホームページで、宗教法人一覧を閲覧できます(埼玉県・神奈川県・千葉県の場合)。
ちなみに、神社の場合さらに深刻で、行田市で宗教法人登録されている包括団体が神社本庁の神社は55社、代表役員8名がこの55社を兼務しています。